考え事で頭がいっぱいになっているとき、やるべきことはあるのに集中できず、やる気が起こらないとき、何かやりたいという意思はあるのに手につかずソワソワしてしまうときなど、このようなとき思考が今この瞬間になく、過去や未来に意識が向いてしまっています。
人は注意散漫で無気力な時ほど脳の疲れは溜まっていきます。この脳疲労が次の日にも持ち越し、さらなる脳疲労を生みストレスは溜まっていくばかりです。悪循環を断ち切るために、まずはマインドフルネス呼吸を実践してみましょう。
マインドフルネス呼吸の実践方法
1.基本の姿勢
椅子に座って行うときは、深く腰掛けず、少し手前で腰を下ろし、背もたれにはもたれず、背筋を伸ばしましょう。胸を気持ち前に張り、肩を後ろに引きます。(気持ち両肩甲骨を中心へ寄せる)手は太ももの上に置き閉じていても開いていても構いません。
足は肩幅に開き組んだりはしないようにします。立って行う場合も足は肩幅に開き、手はダランと垂らし力まないように(だらしなくではなくリラックス)します。
2.身体の感覚に注目する
姿勢を整えるときは程よく力が抜けていることが大切です。ですが、力を抜きましょうというと、逆に力んでしまうこともあります。そこで、あえて肩や足、腕など体の部位ごとに少し力んだ後に力を抜くようにするとよりリラックスを感じることが出来ます。
さらに身体に触れている衣類と肌の感触、椅子にかかった体の重さ、周囲の音や風、温度など自分の身の回りで今、起こっていることに注目していきます。ここで大切なのは、起こっている状況にいいも悪いもないということです。ただ起こっている状況に注目し自覚すればいいということです。
3.自分の呼吸に注目する
自分の体の感覚を含め、身の回りの状況に注目し、少し落ち着いていることに気づけたなら、心が今に注目し始めている証拠です。そうしたら自分の呼吸に注目していきましょう。はじめから呼吸を整えようとしなくて構いません。
「しよう」とすることが、いい悪いと「ジャッジ」することですので、ただ自分の呼吸に注目し感じてみましょう。荒いと気づくことで、自然に穏やかな呼吸になるのを待ちましょう。ゆっくり深い呼吸になったら、そのことに気づけばいいのです。
4.思考や感情をジャッジせずに観察する
自分の中で湧いてくる思考や感情、雑念に注意を向け、ただ観察していきます。いい悪いとジャッジすることは流れに反発するようなもので、さらなる疲労を生んでしまいます。ジャッジせず、流れをそのまま観察し、受け入れましょう。
私たちはほとんどに比較、判断を無意識に行っているため、慣れるまでには繰り返しが必要です。例えばあるネガティブな思考が湧いてきて、判断してはいけないと考えれば、それも判断してはいけないと判断しているということになります。
Point:雑念への対処のコツ
おすすめのコツとしては川の流れをイメージすることです。思考や感情は川を流れてきます。あなたはそれを川岸から眺めているようなものです。いい悪いを判断するということは、わざわざ川に入って流れを止めたり、悪いものを取り除こうとしているようなものです。
さらにあなたは流れてくる思考や感情を知らない子供のような存在です。思考や感情を初めて目にして名前を付けるようなイメージでただ流れ去っていくのを眺めればいいのです。経験や知識が余計な判断基準を持たせてしまい邪魔をしているということにも気づきましょう。
まとめ~一度立ち止まって見ることが大切~
やることは分かっているのに手につかないといった思考の暴走は、ブレーキをかけながらアクセルを踏んで、とりあえず満タンのガソリンを使い果たすようなものです。このような状態では瞑想ですら、やる気にならないでしょう。
そこで10分でも5分でもすぐにできる、マインドフルネス呼吸が効果的になります。何をやるべきか分かっているのにできない、そもそも何をやっていいかわからないというときこそ、一度立ち止まるということを習慣にしていきましょう。
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